鎮痛薬のパッケージや説明書を見てみると、頭痛・生理痛(月経痛)のほか、歯痛、さらには腰痛、肩こり痛まで、さまざまな効能がうたわれています。そもそも、痛い部分が違うのに、同じ薬で治せるなんて不思議だと思いませんか?
実は、頭痛も歯痛も、痛みを感じているのは頭や歯ではなく、脳なのです。細胞が傷ついたり、炎症を起こしたりした時には、その細胞から脳へと信号が送られます。この信号のもとになるのが発痛物質と、その作用を増強するプロスタグランジンという物質。これらが知覚神経を刺激し、その刺激が電気信号となって脳に送られ、脳が“痛い”と感じるのです。
また、プロスタグランジンは生理の時に重要な役割を果たすホルモンの一種です。プロスタグランジンが子宮内膜から分泌されると子宮は収縮し、中に溜まった血液を体外に押し出します。これが生理です。ところが、過剰に分泌されると子宮を必要以上に収縮させてしまい、生理痛を引き起こすのです。
市販されている鎮痛薬のほとんどが、プロスタグランジンの産生を抑制するしくみ。鎮痛薬がさまざまな部位の痛みを抑えることができるのは、痛みのもとを抑え、脳への信号をブロックしているからなのです。
頭痛も、肩こりも、痛みを感じるのは脳。鎮痛薬は脳への信号をブロックします。




